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喜多俊之

タッカー・ビマイスター

ステファノ・ジュヨバノーニ
(イタリア)

このバードハウスは、精神的、または想像上の空間である。それは自然と人工的なものの間に介在する複雑な関係のテーマに基づいた作り物である。私の仕事の範囲でこの関係について追及することは、特定の感情や感覚上の状況を人口の世界に入れ換えることを意味するかまたは、その状況を取り戻しつつ、その複雑さや調和をフィルターにかけながら、自然の世界に見られる特定の要素を人工のものに置き換えてしまうことを意味する。
私が初めて大阪の道頓堀で、小さな火星人が動いているようなオルゴール時計を見たとき、ある感情を味わった。それは水中の眺めを観察しながらとか、森の枝の中を飛び交う鳥達を見ながら引き出すその感情に似ていた。この時計の中には、技術がうまく取り入れられている。それを現実化し、考えた人間はまちがいなく、その状況において働くことに対して、明確で破壊的ではない姿勢を持った、感性の豊かな人であろう。
このようにして私のバードハウスは、手細工の幾何学的な建築物、つまり自然の状況に置かれる“ハード”な物としてではなく、木を鳥の巣、鳥達、そして生きた景色といった自然を連想させる要素から始まる“ソフト”な物なのである。それを人工的な架空の景色の内部に見られる関係や複雑さに似せている。その木の幹の中から発見することは、わずかな部分を寄せ集め、描いたような大きな架空の景色の一部である。

 

シーモア・パウエル

ミラノ在住。79年以来フィレンツェ大学建築学科において教鞭をとる他、89年にはドムスアカデミー、レッジオエミリアのプロジェクト大学において教授を務める。アレッシイ、フロス、ウノアエレ等の企業にデザインを提供し、91年にパリのポンピドーセンターで行われたエキシビジョンでイタリアパビリオンのデザインを手掛ける。国内外のコンペに参加し多数受賞している。

ドルビーノ&ロマッツイ

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ステファノ・ジュヨバノーニ

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