鳥は話している
鳥の言葉で 花も話している
花の言葉で 森もそうだ 森の言葉で
風だって雲だってそうだ
それらの言葉に通訳はいらない
風は森に朝を知らせ 花は鳥の歌に歓喜し
夜明けの雲は地上に生きる総てのものへ
新しい勇気を送る 人間には届かないのか
人間には通じないのか
人間にの国の人間の言葉は
人間にだけしか聞こえないのか
いいえ彼らには聞こえている
聞こえているから鳥は歌う
あんなにも優しく何度も何度も
通じているから森はさざめく
あんなにも眩しく緑をゆるがせ
 

わたしは入れてもらえるだろうか
鳥や花や緑の木々たちと
生きる喜びを歌い合える仲間へ
たとえ空に手が届かなくても
風や雲や冷たい雨たちと
同じ痛みや苦しみが分け合える友達に
わたしは呼びかけてみる
いのちの輝きを伝える通訳のいらない言葉を
鳥に向かって
花に向かって
森に向かって
命ある総ての周りに向かって
わたしは今日も呼びかける

喜多内十三造(きたうち・とみぞう)

1949年京都市生まれ。建築家。
1967年(株)たち吉のホームエージェンシーである京都デザイン(株)で商品開発、企画デザイナー担当。
1972年インテリア設計事務所設立。
1982年若林広幸建築研究所設立。
1994年南海空港特急「rapi:t」をデザイン。
その他作品に、老人ホームライフ・イン京都、京つけもの西利本社ビル、ヒューマックス・パビリオン・渋谷、京阪宇治駅、などがある。

鳥の歌


鳥は可愛いい。
鳥は残酷である。
鳥は美しい。
鳥は不気味である。
鳥は可憐である。
鳥は醜悪である。
鳥は自由である。
鳥ほど不自由な生物はいない。
私の中には、常に“鳥”についてこの逆の考えが複雑に○っている。
わが家の狭い庭に十数類の鳥が飛んでくる。雀、雉鳩、烏、椋鳥、鴬、ヒワ……二十数年前には深夜にフクロウがやってきた。が、観察しているとエサと奪い合う闘争が激しい。カラスがスズメを血祭りにして食ったり、砂あびをしている鳩に二羽のヒワが襲いかかったり、震災後に南からやってきたツバメが住居がないために畠?に落ちて死んだりした。調べてみると、ツバメにはテリトリーがあって、他の場に行けないという。巣箱を作ってやり棲み付いた小鳥親子が野鳥に襲われて悲惨な終幕を閉じたこともある。鳥に未来環境を託すのもいい。その前に、人間の現在環境を真剣に検討すべきだ。

藤本 義一

藤本 義一

1933年 
昭和8年1月26日 大阪府堺市生まれ。
学生時代からラジオ・テレビドラマの脚本・舞台脚本を手がける。昭和32年「つばくろの歌」芸術祭戯曲部門で文部大臣賞受賞。 昭和49年「鬼の詩」で第71回直木賞受賞。
テレビ「11pm」の番組開始から25年に渡り司会を務める。
映画界では、故川島雄三監督に師事。脚本「貸間あり」「犬シリーズ」「駅前シリーズ」「悪名シリーズ」、 昭和40年代に本格的に小説を書きはじめる。
大阪の人情話・商人道などをテーマに取り上げ、突き放しながらも、軽妙なタッチで描く作風は、上方文化を愛する者には、こたえられない魅力をもってひきつける。

このバードハウスは陶器で制作。風雨に強く、耐久性があります。衝撃に弱いという難点があるが、家庭のベランダ等に最適だろう。支柱は、ヘビなどが寄りつかないように工夫しました。

<大高猛さんのご逝去を悼んで>
2000年1月22日早朝、大高猛さんが亡くなられました。 大高さんは大阪万博アートディレクターとして桜の花をモチーフにした シンボルマークを制作なさったほか、 日清食品「カップヌードル」パッケージデザインなど、 私たちになじみ深い作品を生み続けてきた 関西グラフィックアーティスト界の重鎮でいらっしゃいました。 バードハウスプロジェクトには1998年の大阪展実行委員会に 参加していただき、作品を制作してくださいました。 2000年のバードハウス展にも参加をお願いしようとした その矢先のご逝去でした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
バードハウスプロジェクト実行委員会一同

大高 猛

グラフィックデザイナー。
1953年大高デザイン設立、現在に至る。
1966年日本万博博覧会アートディレクター。
1981年国際デザイン交流会アートディレクター。浪速短期大学名誉教授、日本グラフィックデザイナー協会理事等歴任。
2000年1月22日他界。

このバードハウスは、渡り鳥達の為に考えられた直径1kmの鳥の巣のための人工島「メガフロート」です。
鳥獣の生息できる様々な自然環境のリサイクルを出来る限り自然体で実現していきます。
広くユーラシア大陸を繁殖越冬のために移動を繰り返す渡り鳥の周期に合わせて日本海に浮かべ、自然に優しい太陽電池や海水利用の温度差発電装置で人工衛星を利用した自動位 置維持システムにより一定の周期で移動を繰り返します。
航行する船舶・航空機そして鳥達の安全を保つシステムも完備、人類が犯してきた自然破壊を少しでも改善するための様々な設備と機能を設置。たった一回のタンカー重油流出事故で鳥約3万匹が死に、30万匹に影響を及ぼすと言われています。
ですからタンカーや多くの船から排出される油ゴミなどの回収、そして海水の改質など鳥と魚のために活躍します。またセンターの溜池では深層水を利用したミネラルたっぷりの真水を満たし水鳥のための淡水魚や微生物などが沢山生息します。
さらに各4つのエリアには自然環境による湿地帯と森を設け昆虫などが生息し、鳥達の繁殖に必要な巣作りのための草木や豊富な食べ物を用意しています。
またワールドウエットラン国際条約にも登録。間違っても人間の欲望を満たすハイドロレートなど次世代の天然ガス・リチューム・ナトリウム・マグネシウムといった資源の採掘施設等は一切設けません。
ここは正に人が鳥達のために作った「鳥のためのアイランド」なのです。

青木 孝章

株式会社 アンクラフト Anncraft Company
1952生 兵庫県出身。
大阪工業大学付属自動車科卒業後、自動車用品及びレーシングカーデザイン設計・開発を手がけ82年、株式会社アンクラフトを設立、多くのコンセプトカーを世に送り出す。著書「カーデザインの心得」
商品名/天然ガス専用自動車「X8-C」 
製造会社/自社開発 
発表年/1997年11月 
増やす事のデザインから減らす為のデザインへ・・・の一つとして、トランスポーテーションをこよなく愛する当社がNox・Co2の削減に最も効果 的で現実的な天然ガス自動車を開発。それがこの世界初のオリジナル軽自動車「X8-C」です。